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備忘録を兼ねたいろいろな記録。鉄道・飛行機・バス・自動車など。

マイクロフォーサーズに戻ってきた話

えぬえむです。

 

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 ミラーレス一眼を増やしました。

 機種はOLYMPUS PEN mini E-PM2マイクロフォーサーズ規格のミラーレス一眼「PENシリーズ」のエントリーモデルとして、2012年に発売されたモデルになります。

 

 現在本務機として使用しているのはEOS kissなのですが、一眼レフのエントリー機とはいえかなり重たく… 加えて使用しているレンズもTamron A09というF2.8通しのレンズになるため、かなり持ち運びがネックになっています。
 しかしスナップ写真を撮りたい時や旅先では軽いカメラが良い…ということで、普段使い用のサブ機を購入した次第です。

 

 

 

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 私は以前、同じシリーズのE-PM1というミラーレスを使用していました。2014年に中古でレンズ含め約3万円で購入し、以後2018年にEOS kissを購入するまで4年ほど使っていました。5年ほどで故障してしまい、現在は使っていません。

 

 ここでなぜ私がマイクロフォーサーズに出戻りしてきたのか、ちょっとお話したいと思います。

 

 

 

 


マイクロフォーサーズは衰退真っ只中?

 

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 オリンパスは2020年6月、カメラも含めた映像製品からの撤退及び事業の売却を表明。近年はスマホカメラの"超"高性能化によってカメラ市場が苦境に立たされ、特にスマホとの性能差が小さいコンパクトデジタルカメラは、もはや「オワコン」状態になっています。

 この流れをオリンパスも受けてしまい、「PEN」や「OM-D」、「Tough」などのシリーズを展開していた同社もついに撤退。「OLYMPUS」というブランドは残すものの、投資ファンド日本産業パートナー(その後OMデジタルソリューションズとして設立)に事業を売却するということになってしまいました。

 

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(画像はE-P7製品ページより引用)

 その後OMデジタルソリューションズはPENシリーズの最新機種「PEN E-P7」を発表。YoutubeInstagramなど通じた「若者」を意識した広告などを打ち出し、再スタートをかけています。

 

 

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 「PEN」や「OM-D」に採用されている、ミラーレスの草分け的存在となっている「マイクロフォーサーズ規格」。オリンパスパナソニックが率先して生産・販売を行い、様々な機種が発売されています。

 撮像素子は「1型の4/3」というサイズ。決してフルサイズやAPS-Cと比べて高画質になるとは限りませんが(もっとも画素数やレンズなどによって変わるものではありますが…)、小型軽量と高画質のバランスを取れた規格だと思っています。

 

 

 

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 そのため製品においても「小型で高画質」という、ミラーレス一眼の長所をうまく取り入れた製品群が多いです。小さくても本格志向な「OM-D」や、非常にコンパクトでオシャレなスタイルのLUMIXGMシリーズ」など… グッと来る製品が多いです。

 

 こうしてかなり魅力的な規格・製品群なのですが… それでも最近の潮流は「より高画質」。フルサイズミラーレスの台頭により限界が見えてきてしまっている感がありますね。

 巻き返しのためにも、わかりやすい商品構成や購買層の心をガッチリ捉える広告・モデル作りなどが求められていると思います。

 

 

 

 

 

 

マイクロフォーサーズ機を今買う理由

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 話はE-PM2に戻りましょう。2012年に発売された同機種は、上位機のPEN E-P5・PEN Lite E-PL5に次ぐエントリーモデルとして販売されました。チルト液晶やモードダイヤルといったハード面での機能削減が行われ、その分軽量かつシンプルな使い勝手が特徴的です。

 それでも撮像素子は最上位機種OM-D・E-M5と同じ、ソニー製の1605万画素のものを使用。画像処理エンジンも最新のものが奢られ、コンパクトながら性能差は極限まで抑えられています。

 

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 個人的に自分の中でマイクロフォーサーズのあるべき姿はこういうものなんだろうなと思います。

 様々な機能が付いてくる中級機以上のミラーレスはAPS-C・フルサイズ機に任せ、安価で気軽に、オシャレに持ち歩ける「ソフトなミラーレス」という部分を担うのがマイクロフォーサーズなのかなと、個人的には思うのです。

 パナだとDMC-GM1、オリでもPEN Liteのあたりまではそんな立ち位置なのかなと思っています。PEN miniはこのE-PM2で打ち切りとなってしまいましたが、コンセプトとしては非常に良いものだったな…とつくづく思うわけです。

 

 そして、この辺の「お手軽高画質」機種を手に入れるなら… 今なのかなと思います。

 2012年頃は… 本当にカメラ業界は熱かったですよね。CanonNikonも率先して様々な一眼モデルを発売。EOS MシリーズやNikon 1シリーズといったミラーレスも数多く出されていましたね…。オリンパスパナソニックも同様で、SONY αシリーズが一気に成長し始めたのもこのあたりです。

 そして、この「全盛期」の機種は、中古でもかなり安価の部類に入ってきました。一方でまだ正常に動く個体も多く、割と何も考えずに手に入れられる時期かと思います。

 

 

 

 

 

 

・小さいボディに高性能

 

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(サイズを比べるとすごい。Kiss自体も小型軽量なのですが…汗)
 …実はこの機種、EOS kissよりも優れている点がけっこう多いです(笑)

現在使用しているEOS kiss X6iの性能はだいたいこんな感じ。

 

Canon EOS kiss X6i

撮像素子:APS-C(3:2)CMOSキヤノン製)
素数1800万画素
ファインダー:ペンダダハミラー(視野率95%)液晶モニター
AF:9点オールクラス測距
シャッター:フォーカルプレーン 1/4000~30秒
ISO感度:100~12800
連写速度:最高約5コマ/秒

 


そして、PEN mini E-PM2の性能がこちら。

 

OLYMPUS PEN mini E-PM2

撮像素子:4/3型Live MOSソニー製)
素数:1605万画素
ファインダー:液晶モニター
AF:35点測距
シャッター:フォーカルプレーン 1/4000~60秒
ISO感度:200~25600
連写速度:最高約8コマ/秒
ボディ内手振れ補正


 優れている部分は太文字をつけてみました。

 AFやISO感度、連写速度では…EOS kissがしっかり負けてます。加えてEOSの方で主に使っているレンズは手振れ補正もないため、ボディ内手振れ補正があるE-PM2の方が数倍よくなっちゃってますね…。

 前述の通り撮像素子は「OM-D」E-M5と同じものを使用。コンパクトで軽量なボディながら、OM-Dと遜色のない実力を持つ、まさに「よくできた子供」だったわけですね。

 

 こういう「気軽なカメラ」にこそ高性能を乗せることで、よりカメラ任せで「気軽に撮影する」ということができるように思います。

 

 

 

 

以下、ちょっとした作例を掲載してみます。

PhotoshopOLYMPUS Viewerでのレタッチを行っています。)

 

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OLYMPUS PEN mini E-PM2 + M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm 1:3.5-5.6 II R
1/320 F5.6 ±0.0 42mm ISO200

発色を「Vivid」にするとこれくらいの色が出ます。キットレンズなのでボケはあまりありませんが、細部の描写は悪くない印象です。

 

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OLYMPUS PEN mini E-PM2 + M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm 1:3.5-5.6 II R
1/800 F8.0  ±0.0 39mm ISO200

色ミスってますけどバスの作例(滝汗) トリミング耐性はあまりありませんが、画角いっぱいに写すようにすれば動き物もなんとかなりそう。(ただしやはりここはEOSに軍配です。)

 

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OLYMPUS PEN mini E-PM2 + M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm 1:3.5-5.6 II R
1/100 F5.0  ±0.0 23mm ISO200 ART FILTER(10)

目玉機能「アートフィルター」から、「ドラマチックトーン」で撮影したプロメテウス火山。こうした遊び心のある機能は、スナップ撮影を楽しくしてくれます。

 

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OLYMPUS PEN mini E-PM2 + M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm 1:3.5-5.6 II R
1秒 F3.5  -0.3 14mm ISO400

個人的に驚いたのが夜間撮影。以前使用していたE-PM1がもう夜ダメダメだったのですが、最大ISO感度が高くなり撮像素子も変わったE-PM2では豹変。強力な手振れ補正と相まってかなり夜でも耐えれるようになりました。ノイズや細部のディテールはやはり厳しい部分がありますが… このサイズのカメラでこれだけ撮れれば十分です。

 

 

 

 

 

 

 

・「ミラーレスの形」を体現したカメラ

 

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 以上が、PEN E-PM2を購入して少し使ってみたインプレッションです。前世代に比べてかなり性能が強化され、それでいて軽量コンパクトなカメラ。個人的にマイクロフォーサーズも含め、「ミラーレス一眼」のあるべき姿はこうなのかなと思います。

 

 スマホに置いていかれないため?はたまた画質を気にする層の増加か?… 近年は高画質化に振って「本格的」すぎるミラーレスが増えてきているように思います。しかしその部分はレフレックスミラーつきの一眼に任せておいて… 「気軽に高画質」という部分を追求すべきなのかなと感じています。

 もちろん、ミラーレスの上位機はかなり魅力的です。より高画質になるだけでなく、防塵防水ボディや綺麗なファインダー、使い勝手の良いインターフェースや耐久性は敵いません。しかしその分お値段も…。 こうした上位機が優遇されてエントリーモデルが盛り上がっていない…という構図では、新規ユーザーを獲得することができません。

 スマホじゃできない撮影体験、それを気軽に叶えるというのがミラーレス一眼の使命である…と思うのです。

 

 とかいろいろ言ってましたが汗 とにかく買って使って大正解でした。

 インスタに乗っけるスナップ写真や、日中のバス撮影など… 様々な場面で活用していきたいと思います!

 

 

 

以上です。最後まで閲覧していただき、ありがとうございました。